「松瀬酒造に行く」 2010/5/25(第113回)
3月8日は、前日山忠本家酒造で一緒になった、横浜の君嶋屋酒店さんと一緒に松瀬さんに伺うことになりました。一人旅は退屈なので、話し相手が出来て助かりました。
9時過ぎに名古屋駅で待ち合わせて新幹線で米原まで行き、そこから東海道線に乗り換えて近江八幡駅に着いたのは10時半を過ぎていました。駅からはタクシーで10分ほどで藏に着きます。
我々二人とも帰りの時間が決まっていたので、着いて挨拶もそこそこに藏を案内していただきました。今年も特別に変わったところはないようでしたが、何と杜氏の「瀬戸清三郎」さんが奥さんの具合が悪いため、昨年で辞めてしまったそうです。
で今年は地元採用の人と能登から来た藏人との共同で、杜氏を置かないまま酒造りをしたそうです。結果はほぼ満足のいく造りになったそうです。
仕込もあとわずか3本ほどを残すのみになっていたため、麹室は最後の留め麹が残っていたくらいでした。醪はまだ数本立っていましたが高級酒はほとんど終わっていました。醪の段階をもっと見たかったので残念です。
造りで変わったことは、今年から山廃をやめて生もとにしたそうです。後で利き酒して分かりましたが、どちらが良いかは別にして味に厚みがあるように感じました。(今年の分は山廃で出荷していますが)私は生もとの方が好みです。
その後、事務所の入り口にある部屋で今年のお酒と熟成酒を14種類試飲をさせて貰いました。いずれも素晴らしいお酒でしたが、特に純米吟醸ブルーと山廃純米生原酒(生もと純米)が良かったと思います。最近の傾向で安定感があり、安心してお客さんにお薦めできるのですが、昔のように「今年はこれがすごいです」というのも欲しい気がします。我が儘!!
いつもなら一人で伺うのですが、今回は他の酒屋さんと一緒ということで、私の目線とはまた違った観点から藏を見ることが出来てとても新鮮でした。わずか1時間半ほどでしたが、中身の濃い訪問になりました。
昼食は日牟禮八幡宮の近くにあるお堀端の「浜ぐら」で和牛ステーキ重をごちそうになりました。近江牛メチャ旨 オススメですよ〜!!
松瀬さん、ご馳走さまありがとうございました。
「山忠本家酒造に行く」 2010/5/10(第112回)
3月6日、静岡の土井酒造場さんにお邪魔した翌日は、愛知県愛西市にある山忠本家酒造さんの新酒&熟成酒の利き酒会です。前日は体調不良で飲まなかったのでこの日は快調です。朝はゆっくりとくつろぎ、ホテルを10時ごろ出て蔵に向かいました。
ホテルが栄(繁華街)でしたので地下鉄で名古屋駅に行き、そこから名鉄津島線で津島まで行きます。天気がよい日は一つ先の日比野で降りて歩くのですが、あいにくの雨模様なので津島駅からタクシーで行きました。
蔵の中にある会議室で山田社長に挨拶を済ませてから、藏の中にある試飲会場に行きました。そこでは、すでに数人の酒屋さんが来て試飲をしていました。今回も新酒と熟成酒で出品点数が48種類にも及びます。この中から自分の好みにあったお酒を探す訳なのですが、結構大変な作業です。
まず新酒の11品種から試飲します。「60%の純米生原酒2本」に始まり「50%の純米原酒火入れ」「60%の純米吟醸原酒火入れ」「70%の特別栽培米生原酒」「60%の特別栽培米生原酒」「50%の純米吟醸生原酒2本」「40%の純米吟醸生原酒2本」「30%の純米吟醸生原酒」で以上の中から5本のタンクを選んで購入しました。(これでも新酒は少なくなりました)
※注釈
この藏では純米と純米吟醸の違いは精米歩合もありますが1500kg仕込は50%精米でも純米、750kg仕込は60%精米でも純米吟醸となり、仕込の大きさが判断基準となっています。
熟成酒は20BYから11BYまでの精米歩合・仕込容量の違いで37品種が出ていました。こちらはすぐに購入しなくてもおそらく残るだろうと思い、当店定番の17BY60%純米吟醸と17BY60%特別栽培米だけを注文しました。(実際に試飲するとこのBYが味に膨らみがあり、全体的なバランスに優れていました)
利き酒がすんで夜の懇親会まで時間があったので、知り合いの酒屋さんに津島駅まで乗せて貰い名鉄電車で中心部まで戻って、時間つぶしに愛知県立美術館でたまたま開催されていた「大ローマ展 古代ローマ帝国の遺産」?栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ?を見学してきました。遺跡から発掘された本物の大理石像は見応えもあり感動しました。
また常設展示場では2月に北九州市立美術館で行われた「ウィーン・ミュージアム所蔵展」でも見られなかったグスタフ・クリムトの「人生は戦いなり(黄金の騎士)」も見ることが出来たので大変満足しました。
一度ホテルに戻り一休みしてから、今回の懇親会会場の地下鉄で20分ほどかかる焼き肉屋さんまで行っておいしいお肉を堪能しました。焼き肉などは精米歩合の低いお酒やちょっと熟成した物が、食べ合わせ易い感じがしました。焼き肉は日本酒に合わないと思われている方、是非お試し下さい。
2次会は栄に戻り、いつもの「まほらま」で、日付が変わるくらいまでまた飲みました。
山田社長・杉村杜氏お世話になりました。
<次回は松瀬酒造です>
「土井酒造場に行く」 2010/4/25(第111回)
まだ春浅い3月6日「開運」の土井酒造場さんにお邪魔するため、早朝家を出ました。土井酒造場さんは静岡県掛川市にあります。最も早いのは東京まで飛行機で行き、新幹線で掛川まで引き返すのがベストだと思うのですが、翌日は山忠本家酒造さんに、更にその次の日は松瀬酒造さんにお伺いするので、一番安くすむ方法として、新幹線の名古屋往復割引チケットを購入しました。
朝7時前に自宅を出て宇佐駅を7:17分のソニックで小倉駅に向かいます。小倉駅では30分ほどの待ち合わせで、8:47分発ののぞみで名古屋まで、さらにこだまに乗り換えて13:00分にやっと掛川に到着しました。掛川駅からはタクシーで20分ほどで蔵に着きます。家を出てから6時間以上かかりました。
藏に着くと、すぐに奥の事務所兼自宅に通されて土井社長にご挨拶をして、昨年9月にあった、波瀬杜氏のお別れの会に参加できなかった非礼をお詫びしました。名杜氏を失って土井社長も気のせいか、お元気がなさそうでした。
湿っぽい話はそこまでにして、「ところで食楽3月号に開運が載っていましね。」と話題を変えて、本来のお酒の話を聞かせていただきました。静岡県もご多分にもれず、やはり日本酒が苦戦しているそうです。ただ静岡県産酒の比率が他県の人が思うほど高くなく、大手のお酒が7割流通しているそうです。
逆に考えると、まだまだ静岡県のお酒が伸びる可能性はあるようです。その時にお話ししたのは飲食店さんでお燗酒を開運 特別本醸造(1926円)にしていただけると、ぜったい消費者の方々も喜ぶし、消費量も増えるのにという同じ考えを持っていました。
多くの飲食店さんは、お燗酒に対してあまりにも気を遣わなさすぎます。私の場合大分の飲食店さんには売上を伸ばしたいなら、良いお燗酒を提供するべきですと常々申し上げています。結果売上を伸ばしているお店がほとんどです。
話がそれましたが、ちょうど搾ったばかりのお酒が数本あったので、それを試飲させていただきました。土井社長はお酒が好きで試飲の時は、決して吐き出さずに全部飲んでしまいます。私はそれを見て、この社長は心から日本酒が好きなんだと尊敬しました。
その後で蔵の中を案内していただきました。今回の大きな改良点は乾燥した冷涼な空気を送り込む装置です。それをダクトで藏のあちらこちらに送風できるようにしていました。手を当ててみると、当日は雨で湿度が高いにも拘わらず、乾燥した冷たい空気が送られてきていました。それが「もと場」「仕込蔵」「槽場」など至るところに送られてきていました。何とも凄い装置です。
また大吟醸の仕込藏では順調に醗酵が続いていまして、藏の中には吟醸酒の香りが充満しています。また搾ったばかりのお酒が入った大吟醸のタンクもありましたので、その中から利き酒用に数種類汲んでいただきました。
藏を見て回った後で事務所に戻ると、先程東京から帰ってきたばかりの土井弥一専務も加わり数日後に迫った静岡県の鑑評会に出すお酒の試飲を一緒にさせていただきました。開運のお酒は、いつもレベルが高くどれもおいしいのですが、さすがに鑑評会に出すお酒と聞くと緊張します。
とりあえず私も1本選びましたが、それを鑑評会に出したかどうかは分かりません。しかし今年も最高の県知事賞を受賞していました。波瀬杜氏がいなくなって、少し心配していましたが、全く問題なくいいお酒が出来たようです。
土井社長から「夕食でも」とお誘いをいただきましたが、名古屋に宿を取っていましたし、朝早くから家を出ていましたので、少しでも早くホテルに帰りたかったので、丁重にお断りしました。帰りは掛川駅まで専務の奥様が送って下さいまして17:13分の掛川駅発の新幹線で名古屋まで帰りました。
土井社長、大変お世話になりました。
<次回は山忠本家酒造です>
「島岡酒造に行く」 2010/4/10(第110回)
2月16日廣木酒造本店を訪問した後、郡山から再び新幹線に乗り、小山で降りて両毛線に乗り換えてJR足利駅へ、徒歩で東武足利市駅まで移動して太田まで、到着したのは午後7時をまわっていました。それからタクシーで宿泊先のホテルへ
夕方、島岡専務においしい飲み屋さんがないかと連絡を取るものの、連絡が取れず仕方ないのでホテルで聞いたところに行ってみましたが、ぜんぜんよろしくなさそうなので、ブラブラと駅方面まで歩いていると、メニューに群馬泉山廃本醸造のある居酒屋さんを発見したので、そこで晩飯を食べることにしました。
群馬泉を熱燗で3杯ほど飲んでいると島岡専務より連絡があり、夕方の電話には気がつかなかったということでした。でもせっかくなら太田に来たのならという話になり、8時半を過ぎた頃に合流して島岡専務の車で駅から15分ほど走ったイオンのショッピングモール近くの住宅街にあるお店に・・・ここは群馬県の酒造関係者で評判のお店らしく、皆さん良く訪れるお店だそうです。
お店の名前は「張海(はりがい)」さん、とっても雰囲気の良いお店で、料理が最高でした。群馬県は海無し県なので魚は期待していませんでしたが、素晴らしく良かったです。何でも茨城県の大洗の方から来るらしく、新鮮でおいしくってビックリしました。島岡専務が持ち込んだ超特撰純米をお燗にしてもらい、しこたま飲んでしまいました。
翌17日は、二日酔いの状態でホテルからタクシーに乗り蔵にお邪魔しました。社長はあいにく組合の仕事で出かけていらっしゃったのでお会いできませんでしたが、社長の奥さんにはご挨拶することができました。
しばらく店頭(小売もしていますが、ほとんど知り合いしか来ないような感じ)で昨夜の話の続きをしたりして、時間を過ごさせていただきましたが、帰りの飛行機が午後3時過ぎなので、太田を12時過ぎの特急に乗らないと間に合わなくなるので、早々に蔵を見学させてもらいました。
すでに甑倒しも終わって醪(もろみ)もあと4本(純米初しぼりと淡緑と純米大吟醸)だけになっていましたが、後半に差しかかっていたので、醪を飲ませて貰うとすでにしっかりとしたお酒になっていました。
相変わらず造りはオーソドックスでして、ほとんどが総米1500kg仕込に従来通りの酵母で山廃もとで仕込んでいます。火入れも必要以上早くすることもなく、充分味が乗ってから火入れをして、それをタンクで熟成させます。いつ飲んでも変わらない旨さや安定感はここから来るのだと感じました。
一方すべてが従来通りという訳ではありません。麹室は一時、天幕式の製麹機を導入したものの満足できずに箱麹に戻しましたし、槽も藪田式を導入しましたが、圧力をほとんど加えずポンプ圧だけで送るため充分な粕も出るような搾りをしています。また鑑評会に出品する純米大吟醸(純米部門が出来たため)も小仕込みながら専用の部屋で仕込んでいました。
また蔵の地下には、一升瓶に詰められた吟醸酒が年代ごとに定温で保管されています。私は昨年その中から14BYの純米大吟醸を特別に出していただきました。
この藏はすべてが自然体で無理をせずに仕事(酵母の含めて)をしているので、お酒にもそれがよく現れているように思います。とにかく新酒でも良く身体に馴染みます。違和感なく身体に入ってくるお酒ってそれほど多くはないと思います。
もっとお話しが出来れば良かったのですが、時間も押し迫ってきましたので太田駅まで送っていただき、群馬を後にしました。
島岡専務お世話になりました。
<次回は土井酒造場です>
「廣木酒造本店に行く」 2010/3/25(第109回)
2月15日楯の川酒造の訪問を終えて、佐藤さんに酒田駅まで送っていただき、15:31発の村上行き普通電車に乗り酒田を後にしました。余目で陸羽西線に乗り換えて、新庄経由で、本日の宿泊地山形に向かいました。
途中内陸部は雪に覆われ真っ白な風景がひろがっていました。新庄に到着する頃にはだんだんと暗くなり、山形へ18:28に到着した時はもう辺りは真っ暗でした。
翌16日廣木酒造本店に向かうため、山形駅から山形新幹線つばさで郡山まで行きます。途中の福島までは新幹線といっても普通の特急列車と変わり映えしないと思って乗っていたら、福島駅でMAXやまびこと連結するとやはり新幹線でした。(笑 福島駅からはあっという間に郡山駅に到着です。
郡山駅でレンタカーを借りて1時間弱で会津坂下に着きます。今までは会津若松インターで降りて30分ほどかけて蔵元まで向かっていましたが、新鶴PAのスマートインターチェンジが使えることが分かり、そこで降りると何と5分くらいで蔵に到着しました。知らないと損する事って多いですね。途中、パトカーに追いかけられびびりながら高速を走りましたが。
11時半頃に蔵に到着し、座敷に通されてご挨拶を済ませてから、暫く廣木さんと酒質談義で盛り上がりました。面白いのは酒質の違いに感覚的な相違があることでした。もちろん好みは人それぞれですので、私にとっては重くないお酒も、廣木さんにとっては飲み応えのある味だそうです。でもこの感覚の違いをお互い解り合えるのが嬉しかったりもします。この線までは良いけど、ここを超えると・・・・みたいな話ができるんです。
前々から感じていましたが、私の場合は結構しっかりした造りのお酒が好きなので、淡麗すぎるお酒は受入難いものがあります。その点で他の人と感覚が違うということは私自身も認識していました。
それと別の話で老香(ひねか)に関することですが、私は歳を取ってきたせいかあまり老香が気にならなくなりましたが、廣木さんはそれに対して凄く敏感だということです。私が気付かないような香りも分かるようです。
もちろん蔵元として出荷する以上は、老香のあるお酒など出せないというのは、当然なことだと思います。その感覚の鋭さってどこから来るのかな?
しかしこういう感覚の違いって、お互いが納得した上で話すので、すごく楽しい話になります。ところが今の若い人は蔵に来ても酒質の話をしなくなったと言っていました。こんな話で盛り上がり気がついたら1時間半ほど経っていました。
時間がないので慌てて蔵に行きましたが、設備に大きな変化はなく、新しい槽をもう1台導入していたのが大きく変わったところでしょうか。昨年も書いたかも分かりませんが、旧式の槽の形はしていますがステンレスで覆われた、コンピューター制御の最新式のものです。無段階に圧力が加えられるため圧搾の際に任せっぱなしで搾れるようになったので相当楽になったと話していました。
この最新式の槽が2台あることで上槽が無理なく行えるようになったそうです。
「製造量もだいぶ増えてきたので、10年後を見据えた設備を導入していく」と頼もしい言葉が印象的な今回の訪問でした。帰りに近くの食堂でお蕎麦をご馳走になり蔵を後にしました。ここは普通の食堂ながら蕎麦のレベルがものすごい!!
廣木さん、大変お世話になりました。
<次回は島岡酒造です>
「楯の川酒造に行く」 2010/3/5(第108回)
2月15日(月)今回の旅が始まりました。まず朝8時の便で大分空港から羽田空港へ、乗り継ぎの飛行機便が悪く3時間弱待ちで、羽田空港12時ごろ出発して庄内空港には13時ごろ到着しました。
羽田空港では、あまりにも待ち時間が長いので、全日空第2ターミナルを端から端まで歩いて廻りました。出張中は散歩もできないので、良い運動になりました。私が乗るのが70番ゲートで右端でしたから、左端の50番ゲート(正確には55番辺りが左側先端でした)まで往復して時間を潰しました。外に出して貰えばいろんなショップも見られるのにね。でも59番ゲート付近にカレーショップ発見!!
楯の川酒造さんとは、お取引を始めて1年近くになりますが、前回はお会いできないまま帰ってしまったので、佐藤淳平さんとお会いするのは今回が初めてです。
庄内空港には佐藤淳平さんが迎えに来ていただけました。初めてお会いするので特徴を伺うと背が高くて、白い長靴を履いているということでしたので、すぐに判りました。年齢の割に凄くしっかりしているように感じました。
空港からは、酒田市街地を通らずにわずか30分ほどで、鳥海山の麓の蔵に着きました。事務所に通していただきましたが、若いスタッフさんの気持ちよい応対に社員教育が行き渡っていると感激しました。
しばらく雑談した後、蔵を見学させて貰いました。決して新しくはないけど綺麗に掃除されていまして清潔感があります。仕込の行程を追って一通り見て回りましたが、お米に対するこだわりがとっても強く、70%のお米は契約栽培ということでした。
出羽燦々が7割 美山錦を3割くらい使っているそうです。その他にも、当然ながら山田錦や雄町も若干使っているということです。
契約米は自社指定(楯野川と書いた)の袋に入れて搬入するようにして貰っていまして、お米専用の倉庫もありました。それを100%自社で精米して仕込に使っているそうです。
さらに洗米機も最新のものを導入して10kgごとに限定吸水させています。麹室は少し狭いようで来期には増築を予定しているということでした。もと場は仕込蔵とは別のところにあり空調設備を入れた部屋でしっかりと管理していました。
仕込は最大でも1.000kgほどの小さな仕込で、それを半仕舞でこなしていくそうです。槽場は藪田式圧搾機のみでお酒を搾っています。搾ってからは1週間以内で滓引き・火入れをするそうですので、かなり早いです。
と、まぁ一通り見学させていただいて、だいたいのイメージはつかめました。
彼の凄いところは、年間雇用を確保するために始めたリキュールの販売が好調で今や経営の柱になりつつあるそうです。そしてリキュール専用の瓶詰めラインも設置してわずか2年半ほどで事業を軌道に乗せたことでしょう。
短い滞在時間でしたが、酒田駅まで送っていただき庄内を離れました。
佐藤さん、大変お世話になりました。
<次回は廣木酒造本店です>
「亀齢酒造に行く」 2010/2/25(第107回)
2月1日大谷酒造さんにお伺いしたあとは、何処に行くか決めていませんでした。今シーズンは天気が読めず、お約束をしていてもその通りに行ける保証が無いからです。山口まで戻り、東洋美人の澄川さんに行くか、広島に出て亀齢酒造さんに行くかの判断でしたが、いずれにしても天気次第だったのです。
大谷酒造さんの訪問を終えて、とりあえず米子自動車道まで戻ってみると午前中にも拘わらず、すでに中国自動車道の広島県内千代田インター付近はチェーン規制で普通タイヤでは通行できません。なので澄川酒造場を諦め、岡山自動車道を経由して広島西条の亀齢酒造さんにお伺いすることにしました。
途中、雪が降り出したので、慌てて岡山ジャンクションまで降りて、亀齢酒造の営業の上田さんに連絡を取ると、いま広島市内なので午後2時過ぎには会社に戻るということでしたので、2時半頃お伺いする約束をして蔵に向かいました。
山陽自動車道なら大丈夫だろうとタカをくくっていたら、三原久井辺りでは山陽自動車道の最高地点で標高が500mほどもあり積雪する直前でしたが、なんとか峠を通り過ぎて西条インターの近くまで行くと雪も小降りになり、心配なく運転できるようになりました。
蔵には2時半過ぎに到着しました。上田さんが待っていまして事務所に通されました。社長にご挨拶してお茶をいただき、早速蔵を案内していただきました。本社の蔵の中を通り過ぎて、ちょっと離れた賀茂鶴さんのはす向かいのところに仕込蔵は建っています。本社からは数十mの距離です。
ここからは西垣杜氏の案内で蔵を廻ります。まず洗米機を見せていただきました。一昨年お伺いした時に導入されたもので、使い心地はとても良いようです。糠切れがすごく良いので、蒸し米の状態も良くなったということでした。
次に二階の麹室です。まずは円形の自動製麹機、これは以前普通酒のみに使用していたそうですが、辛口八拾や萬事酒盃中が相当増えてきたことから、これらの麹はこの機械で造るようにしたとのことです。ただこれを使うまでは相当勉強をしたそうです。手造りと遜色ない麹を造れるようにしないと、機械を導入する意味がないという西垣杜氏の信念の元、徹底して研究したそうです。
そして手造りの麹室、こちらは蔵の規模からすると、これだけの広さは必要ないんじゃないかというくらい広くて、しかも二室に分かれています。何よりも麹造りを重視する西垣杜氏らしく、熱く麹の話を語ってくれました。麹の出来は最後まで影響を及ぼすと。そして「もと場」酒母を造る部屋です。ここで添え仕込みまで行っているそうです。
それから1階に下りて仕込蔵を見ました。基本的に辛口八拾や萬事酒盃中、普通酒は2.000kgの仕込で、それ以上のクラスは1.200kg以下の仕込となります。この藏の特徴は醪日数が長いということです。辛口八拾クラスでも30日醪は当たり前で長期低温発酵をさせてきれいなお酒を造ろうとしています。吟醸クラスともなれば40日に醪になることも珍しくないようです。
ここに麹の良し悪しが出てくるそうで、しっかりとした麹を造れば、品音が下がっても毎日0.5位はメーターが切れていくそうです。この辺りに亀齢の秘密が隠さ
れているようです。精米80%程度でも、あれだけきれいなお酒(雑味のない)になるんですね。
最後に槽場(お酒を搾るところ)で辛口八拾の原酒を試飲しましたが、ブラインドで飲むと、これが80%精米と全く分からないほどんのお酒でした。こんなお酒を1.785円で出すって・・反則じゃないのって思います。
上田さんに泊まっていけばと言われたのですが、いろんな事情もあり帰ることにしました。午後4時ごろに蔵を出て、家に帰り着いたのは午後8時でした。距離にして330kmやはり広島も遠いです。
今回は1泊2日の鳥取・広島で往復1200kmほどの運転でしたので、さすがに疲れました。
上田さん・西垣杜氏大変お世話になりました。
後日、萬事酒盃中の生酒を送っていただきましたが、これがまた素晴らしい、思わず唸ってしまいました。
<次回は楯の川酒造です>
「鷹勇 大谷酒造に行く」 2010/2/10(第106回)
先日の日曜日、1月31日に鳥取県まで行きました。今回の目的は琴浦町の大谷酒造さんに久しぶりにお伺いする為です。
日曜日に移動して高速道路1000円の恩恵を受けて米子で宿泊して、翌日に蔵にお伺いする予定で行程を組みました。さらにもう一軒どこかにお伺いしたいので午後からの予定を空けておきました。
しかしながら鳥取県の遠さには閉口します。ここから米子までは九州道の小倉東インター経由で中国道、更に米子道を通って約550kmの距離でした。朝7時に家を出て米子に着いたのは午後2時でした。ほとんど大阪に行くのと変わりませんね。
お昼ご飯は、米子に近い境港で「海鮮丼」の食べ歩きをやっているらしく、途中我慢してそちらに向かいましたが、やっと探したお目当てのお店は、お昼の営業が午後2時で終了だったので断念して、大通り沿いにあるお店で食べました。海鮮丼が1050円とまぁ納得できる味とお値段でした。
その日の夜は皆生温泉で宿泊のみできるというところがあったので、そちらに泊まり、夜は街に出かけてみました。日曜日という事もあり、閉まっているお店が多く残念でした。またホテルから紹介されたお店は一般的な居酒屋という感じでお酒がなさそうだったので違うお店に入りました。
福島でもそうでしたが、焼酎が圧倒的に売れているようでたくさんの種類を置いていましたが、日本酒はメニューに三種類しかありませんでした。鹿児島・宮崎の話なら理解できますが、日本酒王国の山陰地方であまりの焼酎ブームにビックリしましたし、正直ガッカリしました。
あまりよさげなお店も見つけられないまま、ホテルに帰ることになりましたが、ホテルに入ってるテナントの居酒屋が鷹勇など置いていまして、けっこう良さそうなのでそこで飲み直しました。ノドグロの干し物が旨かったです。
残念だったのは温泉で、ホテルのお風呂が大分で言うスーパー銭湯のような感じで一般のお客さんも入ることができるようになっていたのです。ですから温泉成分もほとんど感じず、いかにも循環と分かるように塩素の臭いしかしません。別府を身近に知っている私としてはとても残念な印象でした。(もちろんそのホテルに限った意見ですが)
翌日は8時にホテルを出て、鳥取西道路の米子インターから名和インターを経由して蔵のある琴浦町を目指しましたが約一時間で到着です。この蔵を訪問するのが10数年ぶりですので、ほとんどまわりの記憶がありませんでした。近くに浦安という駅があったことは覚えていましたので、コンビニで尋ねると国道9号線から少し入ったところでしたので簡単に見つけることができました。
当日は社長の大谷修子さんと桑崎営業部長さんが待っていて案内していただきました。先代社長の思い出や坂本名誉杜氏のことなど思いだしてお話ししました。今でも坂本名誉杜氏は、たまに蔵にお見えになり指導をしてくれるそうです。
話もそこそこに早速事務所裏にある蔵に行くと、まず目についたのが30俵張りの精米機が2基座っていました。ちょうど高級酒の精米の真っ最中でした。その横にある仕込蔵に行き階段で2階に上がると右側が原料処理と甑や放冷機が並んでいます。ちょうど蒸し米をあげるところで藏人さんたちが忙しそうに働いていました。
その奥にもと(酉に元いう字)場がありました。空調で管理する広いもと場す。そして左側には麹室があります。麹室は3部屋「手造り」「機械造り」「枯らし」に別れていまして、2部屋でお酒に合わせた麹を造っているそうです。
今回「生もと」と「山廃」のもと場は、一番重要な時期なので残念ながら見学することはできませんでした。
その後、貯蔵蔵の2階の会議室で早速今年のお酒を試飲させていただきました。「大山恵みの里」「純米吟醸中垂れ 蔵の水仕込」「純米吟醸強力 宝喜の水仕込」「純米吟醸強力 蔵の水仕込」の4アイテムでしたが仕込水で、これほど印象が変わるものなのかととてもビックリしました。
「大山恵みの里」はお隣の大山町で取れた有機米と大山町の名水で仕込んでいます。軟水でとてもやさしい飲み心地です。「純米吟醸中垂れ」は、いつもの鷹勇のしっかりした味わい。「純米吟醸強力」が一番良くわかるのですが、蔵の水で仕込むと強力の特性が良く出るようなしっかりとどっしりした味わい。宝喜の水で仕込んだ方は超軟水のためか、これが強力米かと思うほど優しい味に変わっています。それでも今すぐに飲めるという物ではありませんでしたが。
この中で、一番早く飲めそうな「大山恵みの里」を特別に「生」で出していただきたいとお願いしました。今までの鷹勇のイメージが変わるような、やさしくほんわかとした味わいのお酒でした。入荷しましたらご案内いたしますので、楽しみにお待ち下さい。
試飲した後に1階に下りて仕込蔵を見せていただきました。ここで坂本名誉杜氏に案内していただいた記憶が蘇ってきました。10数年も前から山陰というかなり寒い土地にありながら、仕込蔵に冷房設備を導入していることに感激したものでしたが、そこは健在で昔のイメージのままでした。ちょうど2階で蒸された蒸し米が仕込タンクに投入されているところでした。
さらに新設された大きな冷蔵庫と、昔からあり高級酒が眠る、前回お伺いした時に先代に案内していただいた冷蔵庫を見学して事務所に戻りました。時間にしたら僅かでしたが貴重な体験ができた蔵訪問となりました。冷蔵庫はホント宝の山ですよ!!
大谷社長・桑崎営業部長、お世話になり大変ありがとうございました。
<次回は亀齢酒造です>
「中野酒造」 2010/1/10(第105回)
以前より、問屋さん経由でお取引はあったのですが、イマイチ乗り気でなかったお蔵さんが、最近お酒が良くなったと判断したので近くでもありますし、久しぶりに遊びに行ってきました。
蔵元のある杵築市は、当店のある豊後高田市とは隣り合わせで、どぶろく祭りで有名な救大田村を越して、波多方峠をおりれば車で20分ほどの距離になります。
以前この蔵元さんは、PB商品やパック酒などの安かろう悪かろうのお酒を大量に生産していましたが、6代目の中野淳之さんが帰郷して以来、安酒は止めて生産を特定名称酒と手造りのお酒にシフトしていきました。
その甲斐あってか、昨年の卸屋さんの展示会に出されていた純米酒は価格が安い割りに、しっかりした味わいがあり好感の持てるお酒でした。それで早速注文しました。その時感じたのは、まだまだ伸びる要素が、たくさんあるなという印象を持ちました。
この藏には数年前に県内大手卸屋を辞めて、酒造りがしたいと入社した「池田さん」がいます。彼とは問屋時代からお付き合いがあり、また彼のお兄さんが、私と同業の酒屋ということもありまして、何かと良く話す間柄でした。
彼が入社したときには、すでに大量に作る設備も廃棄していまして、その代わりに別会社の焼酎製造の「みろく酒造」を立ち上げたときでした。こちらは焼酎ブームにも乗り業績も順調なようです。ですから彼は日本酒の製造時期以外は、みろく酒造にて焼酎の製造も担当しています。
今回お邪魔してみると製造場はコンパクトで、以前あったパック詰めの機械などは片づいていました。仕込は普通酒以外は600kgの小仕込みで、そのほとんど(大吟醸以外)が純米酒という配分になっていました。ちょうど純米吟醸の醪が2本、酵母違いで立てていたのでそれを見る事ができました。非常に良い香りがしていまして期待の持てるお酒になりそうです。
麹室は仕込蔵の二階にあり、箱麹を30kg単位で盛っていました。ちょっと手狭な感じはしましたが、蔵の規模から考えても、仕方ないかなという感じです。余裕があればもう少し広く取りたいところです。槽場は前杜氏の漆間さんが、東一の勝木部長の弟子と言うこともあり、東一同様プレハブ冷蔵庫で覆われていました。県内では珍しい設備です。
一通り見学を終えて、池田さんとお話したのは、藏の課題として現在の問屋メインの取引をいかに専門店にシフトしていくかが大きな問題点ですね。と伝えて蔵を後にしました。
池田さん、お世話になりました。
「尾込商店」 2009/12/25(第104回)
11月29日、前日の「萬年新酒の会」でのお酒が抜けきらない感じで目が覚めましたが朝食を取るとサッパリしましたので、9時ごろホテルを出て鹿児島に向かって出発しました。ガソリンが少ないなと思いながらも、宮崎インターまでの国道で補給しそびれてしまい、でも何とか保つだろうと安易に考えたのが、のちのち後悔することになろうとは・・・
えびのジャンクションまでは、それほど燃料計も下がらずに順調にいったものですから、ガソリンスタンドのある霧島パーキングエリアを横目に快調に走ります。ところが鹿児島空港インター付近まで来ると急速にメーターが下がりはじめ警告灯が点くようになりました。
それでも桜島パーキングエリアなら、ガソリンスタンドがあるのでと安心して向かっていました。さすがに燃料を入れないとまずいなと感じたので桜島パーキングに入ると、何と言うことでしょうガソリンスタンドが閉鎖されていました。
正直、相当焦りました。これはJAFを呼ぶことになるんだろうなと半分覚悟しながら、とりあえずは行けるとこまでは行かないと腹をくくって進みました。鹿児島北インターで降りれば良いものを市内を通るのが面倒なので、とにかく松山インターまで行くことにしました。もちろん警告灯は点きっぱなしです。下り坂ではニュートラルにして、登りも他の車の迷惑にならない程度に低速で走りきり、やっとの思いでガソリンスタンドに辿り着きました。満タンで55Lのタンクに53Lも入りました。(今回の反省点:ガソリンの補給は早めに)
尾込商店さんが午後からの約束でしたので、欲深い私は事もあろうに指宿の先にある山川町の田村合名さんを目指したのです。鹿児島に着いたのが11時ごろでしたから、当たり前に考えれば無理なのに・・・・ガス欠で血迷っていたんですね。 無謀にも国道226号線を南下してしまったのです。それなのに非情にも会社はお休みで誰もいません。自業自得なので仕方ないと思いつつ、12時を過ぎようとしている時計を見つめつつ、ここから頴娃町を経由して川辺町まで1時間で行くのかしら?距離にすると40kmはありそうです。
国道226号線を頴娃町から県道27号線に入ると、走る車はまばらでお茶畑と大根畑の間をかなりなスピードで走ることが出来ます。オマケに追い越し禁止でもありませんので、快調に車を走らせ1時ちょうどに尾込商店さんに着きました。
蔵は仕込の真っ最中でして、当日も原料芋の処理(ヘタを切ったり、悪い所を取り除いたり)で5〜6人の人たちが作業していました。事務所に入ってご挨拶を済ませてから、今年の芋や仕込の状況をお伺いしましたが、渡邊酒造場さんと同じで芋は大変豊作で、しかも品質の良い芋が取れたということでした。仕込の方は造石はしていないが、在庫が多かったのでそれで出荷量を調整できるということでした。
9月から始めて12月いっぱいまで、4ヶ月間は全く休みなしで仕込が続くそうです。蔵元さんは大変ですね。芋焼酎の場合、仕込の期間が芋の取れる間に限られるので、体力勝負といわれるのが良く解ります。
話も終わって蔵を案内していただきました。2階にある一次仕込の部屋では黒麹のもろみが出番を待っていました。さらに3階の麹を造るドラムと三角棚はお休みの日でした。午後からはドラムに米が入る予定だそうです。仕込タンクでは、二次もろみが盛んに発酵しています。今では、ほとんど見ることの出来ないホーローの蒸留器では蒸留の最中でした。垂れてきている原酒を飲ませていただきましたが、良い蔵の原酒に共通して言えることですけど、荒々しさがあまり無く、蒸留仕立てでも充分美味しく飲めるということです。
黒麹の原酒でしたが、サッパリしてキレも良く甘味もあってホントに美味しかったです。その後で貯蔵庫の白麹原酒を飲ませていただきましたが、こちらも味に厚みがあり甘味・ふくよかさが黒麹よりも強いと感じました。いずれにしても旨い焼酎であることに間違いありません。
最後に自分で設計し昨年から使い始めたという蒸留器を見せて貰いました。こちらも蒸留中でしたが、旧式のホーロー蒸留器のように良い焼酎が出来ないので、まだまだ研究中ということでした。今年の蒸留が終わったらまた手を加えるという事でした。
尾込さんは40歳くらいで四ッ谷君たちとも同い年なので、この世代の若手達がこれからの焼酎業界を背負っていくんだという気概を強く感じました。その一つが研究熱心でいろんな事にチャレンジしているということ、それと今の品質に満足することなく、常に上を目指して努力を怠らないことなどが挙げられます。
彼曰くここ2・3年でやっと焼酎造りの何たるかが解ってきたような気がすると言っていた控えめな言葉が印象的でした。今後の焼酎に対する期待も大きくなったと確信して蔵をあとにしました。
尾込さん、日曜日にも拘わらず応対していただき本当にありがとうございました。
「旭 萬年 渡邊酒造場に行く」 2009/12/10(第103回)
11月28日午前8時に宮崎に向けて家を出発しました。今回の目的は宮崎県・鹿児島県の蔵元さんを3軒訪問することです。初日の28日は宮崎・田野町の渡邊酒造場さんの蔵訪問と、その夜の「萬年の新酒を楽しむ会」に参加することです。
大分自動車道の米良インターまで行き、そこから国道10号線〜中九州道・千歳インター経由で三重町から国道326号線〜宮崎県・北川町で再び国道10号線に合流するルートです。
さらに宮崎・都農町から県道40号線で西都市へ、西都インターから東九州道で清武ジャンクションに向って行き、宮崎自動車道と合流して田野インターまで食事の時間を除いても約4時間半の旅です。
やっとの思いで蔵に辿り着くと、渡邊専務が待っていてくださったのでしばらく今年の造りのことや芋の良し悪しの話などさせていただきましたが、今年度は芋の出来そのものが良く、なおかつ大変な豊作になったということでした。
やはり出来が良い年の芋で造る芋焼酎は、アルコールもたくさん出て品質の良い焼酎になるということでした。今年の芋焼酎は期待できそうです。それと大地の夢という品種の芋について色々教えていただきました。
渡邊さんの所では3反ほどの畑で大地の夢を栽培しているそうです。今年の場合8トン以上の収穫があったそうで、それを白麹・黒麹で2本ずつ仕込んだそうです。
なので、この芋の商品は新酒として、1回限りの販売になっています。芋の特徴としては、デンプン用に開発された芋だそうで、タイプ的には黄金千貫とジョイホワイトの中間的な性格を持つ芋だそうです。この芋を使った焼酎は黄金千貫のように甘味もあるんだけどキレがよい焼酎になるということでした。
1時間半ほど話を伺って、夜の会までの時間は相当あったのですが、串間の松露酒造さんまで行って帰るには時間が足りないので諦めて、かなり早かったのですが市内のホテルに向かいました。ホテルについて散歩がてら県庁や繁華街を散策して時間を潰しました。
6時半過ぎにホテルから歩いて会場の「みょうが屋」さんに行きました。ここは宮崎でも相当有名な焼き肉屋さんだそうで、多くの有名人も訪れるお店だそうです。そんなお店を貸切(しかも土曜日)に出来るなんて凄いことです。この日は遠くは富山県や関西方面からの参加者もあり、30名ほどの「萬年ファン」で会場には入りきれないほどの賑わいになりました。
7時を少しまわった頃に渡邊専務の乾杯の音頭で宴会が始まりました。まずセンマイ・レバー・ハツの刺身が出て、その後は牛肉のさまざまな部位を焼いて食べさせていただきました。
焼肉の旨いことはもちろんですが、初めて飲む「大地の夢 白麹・黒麹」もお話し通りキレが良く、焼肉との相性も抜群で充分すぎるほど堪能させていただきました。「無濾過 旭 萬年」も蒸留したてで、まだガスを含んだような状態でしたが甘味がたっぷりとあり、いかにも芋焼酎という印象を受けました。
またこの会に参加した四ッ谷専務が持ってきた「兼八原酒」も芋焼酎とは違った
新鮮な味でとても美味しく感じました。決して芋に負けていないところが凄い!!
ビールも飲まず、最初から焼酎ばかりを飲んでいたので,帰る頃の記憶は途切れ途切れで、その会のあとで合流した宮崎に単身赴任中のEさんと行ったスナックはほとんど覚えていない状態でした。
渡邊専務、大変お世話になりました。とっても楽しかったです。
次回は「尾込商店」です。
「高知県出張 後編」 2009/9/25(第102回)
8月25日の朝9時ごろ、高知市内のホテルを出まして国道32号線を経由して国道55号線を再び東に向かって走ります。土佐くろしお鉄道と並行しながら昨日お邪魔した土佐しらぎくさんを通り越し、ホテルを出て1時間ほどで目的の田野町役場近くにある濱川商店さんに到着しました。
蔵では小原営業部長(兼杜氏)が待っていてくださいました。あいにく濱川社長は所用で外出していましたので、残念ながらお会いできませんでした。前回お伺いした時は馬路村で宿泊し、あまりに盛り上がりすぎて翌日の蔵見学がほとんど出来なかったので、実に6年ぶりのまともな蔵訪問となりました。
蔵の中では大きな変更点はありませんでしたが、冷蔵設備が前にも増して充実していました。それは「美丈夫 燗映えの酒」まで瓶火入れ瓶冷蔵貯蔵していることでも伺えます。普通ならこのクラスの本醸造はタンクで常温貯蔵するのが通例ですが、¥1890という安価な製品までもが冷蔵庫に入れられているのには、さすがに驚かされました。
造りは最大で1000kgまでの小仕込で、現在500石ほど製造しているということでした。その他にリキュールも製造していますので、合計で650石ほどになるそうです。このくらいの造りなら、製造から貯蔵に至るまで完全に目が行き届き、充分な管理が出来るそうです。
蔵を一通り見学させていただいた後で今年の新製品「美丈夫 777(スリーセブン)」を含めて数種類試飲させていただきました。その時に小松君が持ってきた豊潤特別純米を一緒に飲みましたが、美丈夫は冷蔵貯蔵でお酒が若くきれいな印象を受けました。一方豊潤は充分厚みがあり、旨味も乗ってまさに今からが飲み頃という感じでした。好みの違いはあれ、いずれも良いお酒だということに間違いはありません。
小原さんは小松君が酔鯨で修行していた時に製造の責任者で3年間一緒にお酒を造ったそうです。その当時の後輩が自分で造ったお酒を持ってきたことに感慨深げな様子でした。小松君にとっては何でも相談できるいい兄貴を持ったようなものですね。
最後に小原さんと一緒に事務所の外に出て、川沿いの仕込蔵がよく見える橋の上で記念撮影して蔵を後にしました。
小原さんをはじめ蔵の皆さんお世話になりました。
帰りは有名なうどん屋さんで昼食を取り、あとは八幡浜に向かってひたすら走るだけの時間でした。午前11時に蔵を出て、別府に着いたのは午後8時をまわった頃でした。長い長い高知への旅がやっと終わりました。家族へのお土産が「鰹のタタキ」だったことは言うまでもありません。同行した皆さん、お疲れ様でした。
「高知県出張 中編」 2009/9/10(第101回)
仙頭酒造場を訪れた後、高知市を目指して国道55号線を再び西に戻ります。途中、吉川という所から海岸沿いに桂浜に抜ける県道に入ります。浦戸大橋を渡り桂浜入り口を通り越して、再び海岸線に戻ると酔鯨酒造の看板が出ているところから右折します。狭い道を道なりに進むと突き当たった付近が蔵になりますが街中にあるので相当狭いような印象を受けます。
この蔵を訪れるのは2回目ですが、もう10年以上前のことなので場所以外はほとんど記憶に残っていませんでした。この蔵で小松君は4年修行したそうです。縁あって私が問屋さんルートで酔鯨を仕入れて販売していますので、今回一緒にお邪魔することになりました。
二階の事務所に上がり、製造部醸造課の江口さんに案内していただきましたが江口さんは大分の津久見出身ということでした。高知大学に入ってそのまま高知で就職・結婚してもう18年になるそうです。今36才なので人生の半分はこの場所で過ごしていると感慨深げに話していました。
その江口さんに蔵の中を案内していただきましたが、敷地が狭いのでかなりコンパクトな設備でした。この蔵で現在4000石造っていますので、日仕舞で仕込んでいき年間160本ほどの仕込みをするそうです。毎日仕込む訳ですから6ヶ月以上に渡って造り続けることになります。凄まじいですね。
まず驚かされたのが自動洗米機です。約30kg単位のお米を正確に吸水させる仕組みになっていまして、この機械だけで3000万円したそうです。ざるに入れたお米をストップウオッチ片手に桶の中に漬けたり上げたりの繰り返しが無くなったので藏人さんたちはとても楽になったということです。
さらに温暖な高知県ならではの装置が仕込蔵の冷房設備です。もと場を含めて仕込蔵すべてに冷房設備を施しています。当然冬場は蔵内の温度を下げるためですが、夏場はタンクに貯蔵したお酒の管理にも利用しています。特別に良いお酒だけは、サーマルタンクという二重になったタンクの間を冷水が循環して一定温度(極低温)を保つようになっています。
これほどの量のお酒を造りながら、仕込は最大でも1500kg仕込なので、その大変さは容易に想像できます。高品質なお酒を造るために努力を惜しまない姿勢には頭が下がります。
江口さんに蔵の中をすべて案内していただき、事務所に戻って一通り試飲させていただきました、米の違いや精米の違いでたくさんのアイテムがあり、とてもすべて試飲できる数ではありません。その中でも印象に残ったお酒が当店取扱いの「麗吟 純米吟醸」です。派手さはありませんが、じっくりと楽しめるお酒だと再認識いたしました。
事務所の方々に御礼のご挨拶をして蔵を後にしました。江口さんとは、その夜高知市内でご一緒する約束をしていましたので、オススメのお店に酔鯨を持ち込
ませていただき、鰹のタタキなどの名産と一緒に酔鯨を楽しみました。
江口さん、本当にお世話になりました&ありがとうございました。
「高知県出張 前編」 2009/8/25(第100回)
先日の月曜日・火曜日で高知県に行って来ましたのでご報告します。
8月24日の早朝4時半に小松酒造の小松潤平君に迎えに来てもらい、そのま ま別府の宇和島汽船フェリー乗り場に向かいました。5時に着いたのですが、待 ち合わせをしていたO酒店・S酒店さんが来ません。出航の10分前になってよ うやく現れました。(ヒヤヒヤものです)
5時35分別府発で8時25分愛媛県八幡浜市に到着しました。ここから国道197号線で高知県須崎市を目指します。車は別府で合流したS酒店さんのエスティマです。今回のような長旅&数人での旅行には大きなワゴン車だとゆったり
してとても楽チンでした。しかも今回は運転無し。
途中、遅い軽めの朝食を取り11時半頃須崎市に到着しました。ここからは高知自動車道で南国インターまで行きます。ここが今回唯一利用する高速道路です。南国インターで降りて、国道55号線に出たところの近くにあり、車のたくさん停まっていたラーメン屋さんで昼食を取りました。ここはおそらく高知でも珍しいと思うのですが「味噌専門のラーメン屋」さんでして、味噌が北海道・信州・九州から選べるようになっていまして、いろんなバージョンから味噌が指定できて、なおかつトッピングでさまざまな具材を選べるようなシステムになっていました。
詳しくは以下で
http://ramen.gourmet.yahoo.co.jp/shop/26162.html
閑話休題、昼食後は国道55号線をさらに30分ほど東に進んで、1時過ぎに
芸西村にある仙頭酒造場に着きました。国道から少し左に入ったところに歴史を
物語る築100年は経ったという古い酒蔵がありました。
「土佐しらぎく」という銘柄で全国に知られている蔵元ですが、専務の仙頭竜太さんが蔵を取り仕切っています。そこに小松君が3年前に一造りだけお手伝いしたという縁でこの日にお伺いした次第です。
ちょうど福岡から帰ってきたばかりという仙頭専務にご案内していただき、蔵の中を見学させてもらいました。昔はたくさん造っていたのでしょう。現在の製造規模(350石)からするととても広い蔵でした。そんな広い蔵でも冷蔵設備を入れて、お酒を大事に熟成させている姿勢には感動いたしました。
それと仙頭専務のお酒造りに対する考え方が、一般的な造りの常識とは違ことにすごく驚かされました。長年に渡っていろんな蔵を経験してきているだけあって、それに基づく理論や経験からそういう風に思っているのだと感じました。
この辺りは蔵の根幹に拘わることなので、詳しいことは割愛いたします。
一通り蔵を廻り、最後に試飲をさせていただきました。松山三井60%の純米吟の夢55%の純米、最後が山田錦50%の純米でした。飲んだ印象は高知の酒にしてはメーターもあまり切れていなくて(+3前後)酸もそれほど強く感じずおそらく相当軟水であろう為にやわらかい味わいで、仙頭専務が狙っているような感じのお酒に仕上がっていました。
仙頭専務、大変お世話になりました。
次回は「酔鯨酒造」さん
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